マレーシアの社会福祉制度と児童養護施設<SDGs 目標1・3・ 4・10>

目標1 あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。

 

目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも精神的にも、そして社会的にも満たされている状態にあることをいいます。
人種、宗教、政治信条、経済的、社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです。

 

目標4 すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯教育の機会を促進する

2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。
2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

 

目標10 国内および国家間の不平等を是正する

2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。

【参考資料】
国際連合広報センター
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/31737/

 

マレーシアの社会福祉制度

マレーシアにおいては、年金給付、労災給付等の社 会保険制度、医療保障、感染症や生活習慣病等の疾病 予防、健康の保持増進のための公衆衛生施策、高齢者、 障害者、支援を要する児童や家庭等に対する社会福祉が展開されている。 社会保険制度については、日本のような全国民を対象とする制度とはなっておらず、民間被用者と公務員を対象とする制度です。医療保障については、マレーシア国民は公立の病院・診療所にお いてわずかな負担で受診することが可能となっている。なお、公的な医療保険制度、介護保険制度は存在しません。

孤児、虐待児等への対応については、2001年児童法 (ChildAct 2001)に基づき様々な施設が設けられている。

 

【マレーシアの指数】

極度の貧困の削減と飢餓の撲滅 1日1.25ドル未満で生活する人口割合 (%) 0.0(2009年)
1日2ドル未満で生活する人口割合 (%) 2.3(2009年)
下位20%の人口の所得又は消費割合 (%) 4.5(2009年)
5歳未満児栄養失調(低体重)割合 (%) 12.9(2006年)
初等教育の完全普及の達成 成人(15歳以上)識字率 (%) 93.1(2010年)
初等教育純就学率 (%) 95.9(2005年)
ジェンダーの平等の推進と女性の地位の向上 女子生徒の男子生徒に対する比率(初等教育) (%) 99.9(2005年)
女性識字率(15~24歳) (%) 98.5(2010年)
男性識字率(15~24歳) (%) 98.4(2010年)

【参考資料】

JICA

https://www.jica.go.jp/activities/issues/poverty/profile/pdf/malaysia_fr.pdf

 

マレーシアの児童養護施設

義務教育年齢は6 歳から11 歳までとなっており、教育は無料で提供されている。 しかし、学校に通っている子どもは90%に留まっている。無料の教育は国民にのみ提供されており、移民の子どもは授業料を課される。

 

地域毎にある児童養護施設は国からの援助金または多くはボランティアからの支援で成り立っている施設が多くあります。また、そこで暮らす子供たちには孤児ではなく、様々な家庭の事情から家族と暮らす事ができず、施設で主に生活をし、週末や学校の休暇に合わせて家に帰っていく子供たちも沢山います。

 

また、マレーシアにおける身分証明の問題も存在しており、周辺国からの移住労働者の子どもや、宗教間の結婚に生まれた子どもの一部は登録ができず、出生証明書がないまま、就学できない児童もおり、ボランティア支援による施設にて教育を受けているケースも少なくないようです。

 

施設一例

クアラルンプールのとある施設とのアクティビティ

 

 

 

コタキナバルのとある施設アクティビティ

施設にて記念撮影

屋外アクティビティへ

 

一方的に手を差し伸べるのではなく、お互いをよく知り、互いに学びあうことが、これからのグローバル社会でとても重要な事になりますね。

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