「笑いと共に葬られる、なんて素敵なんだろう!!」タナトラジャツアー体験談 O様からのコメント頂きました!【インドネシア・観光情報】
「笑いと共に葬られる、なんて素敵なんだろう!!」
タナトラジャツアー体験談 O様からのコメント頂きました!
今回タナトラジャ ~死者と共に生きる人々~
2019年12月12日マカッサル発5泊6日ツアーにご参加頂きましたお客様より
ツアーのご感想を頂きましたのでご紹介致します。
こちらのツアーの詳細は下記よりご覧ください!
タナトラジャ ~死者と共に生きる人々~ 2019年12月12日マカッサル発5泊6日ツアー
笑いと共に葬られる、なんて素敵なんだろう!!
インドネシアのマカッサルから車で9時間。トラジャの土地、タナトラジャに行ってきました。
トラジャでは死者の魂を天まで連れて行くとされている水牛や豚をたくさん生贄とし、7日間かけてお葬式をします。お葬式にかかる費用はとても大金で、トラジャの人はお葬式の費用を一生かけて貯めます。お葬式のお金が貯まるまで、亡くなっても遺体をミイラにして”病人”ということで何年か家で一緒に暮らすそうです。
今回は、2年前に亡くなったおばあ様の6日目と7日目のお葬式に参列させて頂きました。
厳かに神聖に異文化の死生観を学ばせてもらおうと思ってトラジャまで来たのですが、それは想像したものとはまったく違うものでした。目の前では、生贄の水牛が村人の手によって解体されていきます。
最初は息を呑んでその血生臭い光景を見つめていたのだけど、水牛がお肉になっていくその横で、子供達は笑いながら駆け回り、大人たちはコーヒーを飲みながら歓談…まるでお祭り。観光に来ている私達も喜んで歓迎してもらい、気がついたら子供達と一緒に笑いながら遊んでいました。
7日目は棺をお墓へ運びます。村にある墓地まで、御神輿のように竹で棺を担ぎ、村人もそれに続いて歩きます。途中水をかけたり、泥をかけたり、爆竹を鳴らしたり、村人たちはきゃーきゃー大騒ぎ、スマホでライブ中継したり棺とセルフィーしている人もいっぱい。私も子供達と手をつないで、墓地まで向かいます。
墓地は岩山の壁面、道は険しく途中で棺が落ちてしまうことも、でもその度に村人たちは手をたたいて大爆笑。
村人に愛されていただろうおばあちゃまは笑顔と嬌声に囲まれながらお墓に入りました。おばあちゃまの生きた村の人々に囲まれて、笑いと共に葬られる、なんて素敵なんだろう。
目の前で解体された水牛は参列者に振る舞われ、ヤシ酒と共に頂きました。水牛の魂はトミナーの祈りと共に死者の魂を天に届け、肉はこの地に残る人の命をつなぎます。生贄となった水牛の角は代々の家族が住むトンコナンという舟を模した家に飾られます。
知らない人のお葬式に参列することなんてなかなかないけれど、しかも本当は2年前に亡くなっているのだけれど、お葬式の中で一緒に笑い合った村人達を通して彼女とたしかに出会い、生きた証を見て、昔から知っている人が、昔からよく知っている場所から、空の向こうのあの世へ旅立つのを見送るような気持ちになりました。